複数のFX会社の口座を使う理由(スワップ金利目的の人は特に注意)

最終更新日 / 作成日 2013/12/03 / 作成者 資産運用の管理人

手数料変更リスクを下げるために複数のFX会社の口座を使う必要があります。手数料変更リスクとは、FX会社が各種手数料を変更した結果、損をするリスクです。

手数料には二つあります。
・スワップに対する手数料
・売買に対する手数料(スプレッド)

1つのFX会社でしか取引をしてないない場合、問題になってくるのがスワップに対する手数料です。スワップ金利を目的にFX取引をする人は、特に注意が必要です。

スワップ金利と1つのFX会社だけで取引するリスク

スワップ金利とは?

スワップ金利とは、外貨を買ったときに毎日もらえる金利です。例えば日本の金利は低いですが、オーストラリアの金利は高いです。円を売ってオーストラリアドルを買うと、その金利差をほぼ毎日くれることになります。ただし、ここでFX会社が手数料をとるため、各FX会社によってスワップ金利が異なります。

スワップに対する手数料が低いと、金利を多くもらえます。逆に、手数料が高いと、もらえる金利が少なくなります。

1つのFX会社だけで取引するリスク

スワップ金利に対する手数料が改悪されることがあります。つまり、今までスワップに対する手数料が低かったFX会社が、突如手数料を高くして、もらえる金利が少なくなることがあります。

FX会社を変更してしまえば良いかというと、そう簡単にはいきません。

FX会社を変更するには、一旦持っている外貨を全部決済する必要があります。スワップ目的で長期間外貨を持っていた場合、損益の幅が大きくなっている場合があります。その時点で売却すると、税金の関係上かなり不利になる場合が多々あります。大もうけしている場合は、売ると利益の2割の税金を払わなければならないし、損している場合は、その損を確定申告しても3年しか引き継げません。変更先のFX会社で前のFX会社で損した分を取り戻しても、それが3年を超えていると、税金を払う羽目になります。

スワップ金利が実際に改悪された例

実際、私がひっかかりました。私はFX会社1社しか口座を開かずに取引を開始しました。

始めはFX会社の中で一番わりの良いスワップ金利だったのが、1年半経ったころにスワップ金利が他のFX会社と比べてあからさまに悪くなりました。そのころは為替利益が出ていたので、FX会社を変えようにも、税金を払う羽目になるため、結局変えるのをやめました。ようは、既存の外貨が人質状態になっていました。 それから半年して、FX取引自体をいったん全部引き上げることにしたので、ようやく低いスワップ金利のFX会社から開放されました。

で、結局この教訓から言えることは、1つのFX会社だけで取引をするとろくでもないことになると。

日々売買を繰り返す、デイトレーダーは別にFX口座は1社だけで良いと思いますが、スワップ目的で長期間外貨を持つ場合は、最低限2つのFX会社の口座を開いて、両方同じくらいのお金で取引をすることをお勧めします。そうすることで、例え片方のFX会社のスワップ金利が改悪されても、リスクを半減することができます。片方だけなら別の新しいFX会社に移動しても、税金上不利にならずに、うまく逃げることができる可能性が高くなります。

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