FX1倍、外貨預金、外貨仕組み預金は、基本的に根っこは一緒です。為替取引です。ここではオーストラリアドルを例にとり90円/豪ドルとして解説します。
FX1倍、外貨預金、外貨仕組み預金の利息の違い
1年間の利息を例に取ると、
FX1倍の場合、年率2.6%程度です。
外貨預金の場合、年率3.0%程度です。
外貨仕組み預金の場合、年率3.3%程度です。
オーストラリアドルの為替変動は、ざっくりですが1年で15%前後です。
外貨仕組み預金は1ヶ月等の場合、年率10%以上というのがありますが、1ヶ月に直すと1%程度です。
1ヶ月の為替変動は5%程度です。
正直言って、為替変動の前では、利息は誤差に近くなります。
手数料の違いは33倍
為替取引を行うと手数料が発生します。
FX1倍は1豪ドルにつき3銭程度の手数料がかかります。
外貨預金の場合、これが1円くらい。
外貨仕組み預金の場合、為替差損が出た場合のみ50銭程度かかります。外貨仕組み預金は、為替差益が出ている場合、日本円でもらえるので手数料がかかりません。
3銭程度ならどうでもいいのですが、
これが50銭や1円になると、手数料の金額が大きくなります。
1万豪ドルを買う場合、90万円かかります。そしていつか1万豪ドルを売って日本円に変えるとします。
FX1倍の場合は手数料が300円かかります。
外貨預金の場合、この手数料が1万円になります。
外貨仕組み預金の場合、為替差損が出た場合のみ5000円程度かかります。
FX1倍と外貨預金の利息の差は、年0.5%程度です。つまり外貨預金のほうが利息で4500円程度多くもらえるけど、FX1倍と比べて手数料を9700円多く支払う必要がある。つまりトータルでマイナスになります。
途中解約ができるかどうか
FX1倍はいつでも解約して大丈夫です。別に違約金とか発生しません。
外貨預金は、原則途中解約はできません。やむ終えない事情の場合のみ、もらえる利息が少なくなって解約できるそうです。
外貨仕組み預金は、原則途中解約はできません。やむ終えない事情の場合のみ、とんでもない違約金を支払って元本割れで解約できるそうです。
FX1倍、外貨預金、外貨仕組み預金の保証
FX1倍、外貨預金、外貨仕組み預金、すべて預金保険制度の対象外です。
ただし、FX1倍は信託保全で守られているので、変なFX会社に預けてば、FX会社が破綻してもお金は戻ってきます。外貨預金、外貨仕組み預金はそういった仕組みは無いので藻くずになるかもしれません。まぁ、そんな可能性はほとんどないとは思いますけど。
損益比較チャート
FX1倍、外貨預金、外貨仕組み預金は主な違いは前に書いたのでほとんどですが、簡単な比較チャートを描いてみました。
縦軸が損益で、横軸が為替です。
上に行くほど儲かります。
右に行くほど円安になります。
1豪ドルを90円で買ったとすると、
0円から91円まで、外貨仕組み預金が他よりも良い結果になります。
FX1倍が2番目に良くて、外貨預金が3番目になります。
豪ドルが91円から92円の範囲だと、
FX1倍が一番良くなって、外貨仕組み預金が2番目になり、外貨預金が3番目になります。
豪ドルが92円を超えると、
FX1倍は変わらず一番で、外貨預金が2番になって、外貨仕組み預金が3番目になります。
FX1倍は外貨預金の上位互換です。
外貨仕組み預金は、損をすることを前提にする場合、一番良くなるクソのような仕組みです。
結論
外貨を買いたい場合は、FX1倍が一番良いです。
さらに、FXの場合、真面目に全部お金をFX会社の口座に振り込まなくても大丈夫です。
つまり、1万豪ドル(90万円)の外貨を買おうと思った場合、
40万円をFX会社の口座に振り込んで50万円は定期預金に入れてしまうことができます。
この場合、1倍FXではなくて、2.2倍FXになるのですが、豪ドルが55円とかにならなければ問題ないです。
50万円は年利0.4%の定期預金に入れておけば、ちょっぴりうれしい利息をもらえます。
万が一豪ドルが60円を切ったとか言う場合は、定期を解約してそのお金をFX口座に投げ込めば大丈夫です。
外貨仕組み預金や外貨預金は全額入れないといけないので、この手は使えません。