松井証券の評価と他の証券会社との比較、松井証券の始め方の詳細

最終更新日 / 作成日 2016/05/01 / 作成者 資産運用の管理人

松井証券の最大の強みは1日の約定代金(売買代金)の合計額が10万円以下なら、売買手数料無料で取引できることです。株の資金量が少ない場合や、毎月ちょこちょこ株を買って増やしていきたい場合に、松井証券がおすすめのネット証券になります。

松井証券は信用取引に力を入れているネット証券でもあります。特に松井証券ならではの1日信用取引なら、売買手数料無料で買方金利や貸株料もネット証券で最安クラスで取引することができます。

IPOの取り扱いもそこそこあり、資金の拘束時間も1日でとても短いです。IPO狙いの人も松井証券の口座を作っておいて損はないネット証券になっています。

松井証券のおすすめポイント

  • 1日の約定代金の合計が10万円以下なら売買手数料無料!
  • デイトレード用の一日信用取引なら手数料無料
  • IPOがそこそこ狙い目

松井証券で行える取引と手数料

松井証券の口座維持手数料(口座管理料/年間費)は無料です。松井証券の口座を開いて、そのまま放置したとしても、お金はかかりません。株などの売買をした時に初めて、売買手数料などがかかります。

株を売買するときに売買手数料を支払いますが、松井証券の場合は1日の約定代金の合計額が10万円以下の場合は売買手数料が無料です。

松井証券の現物取引と売買手数料

株の売買は、通常は現物取引を指します。株を売買する時には約定代金(売買代金)に応じて手数料がかかります。

取引ごとの約定代金に応じて売買手数料を取る場合と、1日の約定代金の合計から売買手数料を計算する場合がありますが、松井証券では1日の約定代金の合計から売買手数料が計算されます。

松井証券では、1日の約定代金の合計から売買手数料を計算するやり方をボックスレートと呼んでいます。

1日の約定代金の合計ボックスレート(売買手数料)
10万円以下0円
10万円超〜30万円以下300円
30万円超〜50万円以下500円
50万円超〜100万円以下1000円
100万円超〜1億円以下100万円増えるごとに1000円加算
1億円超〜10万円(上限)

信用取引口座を開設すると、開設から6ヶ月後の月末まで1日の約定代金の合計が30万円以下の場合、売買手数料が無料になります。信用取引口座を6ヶ月以内に閉鎖した場合は、その時点で当該無料の対象外になり、通常の10万円以下が無料対象になります。

松井証券の最大の特徴は、1日の約定代金の合計が10万円以下なら売買手数料がかからないことです。他のネット証券だと10万円以下の株を売買すると売買手数料は90円から139円くらいかかりますが、松井証券だと0円です。

ただし、1日の約定代金の合計が10万円を超えると売買手数料は他のネット証券の売買手数料と比較して高めになっています。株の投資資金があまりない場合(数十万円)、10万円以下の少額の株やETFをコツコツ購入していこうと思っている場合に、松井証券ならちょっぴりお得に使えます。

各ネット証券の売買手数料は詳細は下記にまとめているので、売買手数料の安いネット証券を探している場合は参考にしてみてください。

株の現物取引の売買手数料が安いネット証券と総合証券の比較一覧

10万円以下の売買手数料が無料、これは使える?

松井証券の株の売買は、1日の約定代金の合計が10万円以下なら無料です。他のネット証券だと100円くらいかかるので、これはお得だと思ってETF(上場投資信託)の月額投資に使ってみました。

月1万円からETFと松井証券で始める株式投資
松井証券でETFを初購入(10万円以下だから手数料む)
ETF月額投資のその後、暴落、暴騰、分配金受取、そして利益確定

詳細は上記のリンクを読んでみてください。結論は「めんどくさい」の一言でした。損はしなかったのですが、時間的な損失は大きいです。少額であろうとその都度投資するかどうか判断しないといけません。

売買金額が数十万円以上なら時間を使って判断する価値はあるのですが、数万円程度になると、そしてその細かい判断が続くと面倒この上ないです。結局月額投資を5回して面倒で放置してしまいました。

ETFを毎月コツコツ買うのは超絶真面目な人くらいしかできません。手数料無料で毎月コツコツ投資をしたい場合は投資信託の積立がおすすめです。投資信託は投資信託の選び方とおすすめの証券会社を参考にしてみてください。(投資信託の多くは手数料無料で購入できます)

松井証券はETF(上場投資信託)を売買することはできますが、普通の投資信託は扱っていません。

結論は、松井証券の10万円以下の売買手数料無料は、あまり使いどころがありません。逆に、松井証券だと10万円超の売買の手数料は他のネット証券と比べて高いので、現物株の売買はあまりおすすめではありません。

松井証券のNISA口座なら売買手数料が無料(永年)

松井証券のNISA口座だと国内株式の売買手数料が無料になります。

特別にお得というわけでもなく、たいていのネット証券でNISA口座での国内株式の売買手数料が無料になっています。外国株を扱っているネット証券だと、外国株の購入時の手数料も無料になったりします。

マネックス証券(国内株の売買手数料無料、米国株/中国株/海外ETFは購入時だけ手数料無料)、SBI証券(国内株の売買手数料無料、海外ETFは購入時だけ手数料無料)、楽天証券(国内株の売買手数料無料、海外ETFは購入時だけ手数料無料)、カブドットコム証券(国内株の購入時のみ手数料無料)

松井証券の信用取引と売買手数料

松井証券の信用取引には、制度信用取引と無期限信用取引(一般信用取引)、そして一日信用取引の3種類があります。制度信用取引と無期限信用取引は他のネット証券と似たり寄ったりです。

制度信用取引
半年以内に新規建を反対売買・現引・現渡する信用取引
買方金利 3.1%、貸株料 1.15%

無期限信用取引
半年以内に新規建を反対売買・現引・現渡するなどのルールがない信用取引
買方金利 4.1%、貸株料 2.0%
日計り取引の片道手数料
保有期間6か月超の返済手数料(売買手数料)が無料

1日の約定代金の合計ボックスレート(売買手数料)
10万円以下0円
10万円超〜30万円以下300円
30万円超〜50万円以下500円
50万円超〜100万円以下1000円
100万円超〜1億円以下100万円増えるごとに1000円加算
1億円超〜10万円(上限)

制度信用取引と無期限信用取引は上記の売買手数料が適用されます。無期限信用取引の場合で、保有期限が6か月超になると売買手数料はかかりません。無期限信用取引で、日計り取引(1日の取引時間中に、同一銘柄の新規建と返済を行う)をした場合、片道の売買手数料は無料になります。

松井証券の信用取引で、他のネット証券と異なるのが一日信用取引です。約定代金にかかわらず売買手数料が無料になります。

一日信用取引
当日中に新規建を反対売買・現引・現渡をした場合
手数料 約定代金にかかわらず0円
注文あたりの建金額が300万円未満 買方金利&貸株料 2.0%
注文あたりの建金額が300万円以上 買方金利&貸株料 0%
翌日以降は、建金額にかかわらず年利2%
現引・現渡を行った場合、当該建玉の新規建手数料として約定代金×0.3%の手数料がかかる。
新規建を行った当日の大引けまでに建玉の反対売買または現引・現渡が行われなかった場合、任意で当該建玉を決済されるが、その際に約定代金×0.3%の手数料がかかる。

一日信用取引は信用取引のデイトレード用の取引方法です。当日中に建玉の反対売買をする場合、とても安く取引を行えますが、何かしらの理由で反対売買ができない場合、割高な手数料になります。

IPO(新規上場株式)の取引と売買手数料

松井証券の新規公開、公募・売出しの手数料は無料です。売却時には現物取引の売買手数料がかかりますが、約定額が10万円以下なら売却時の手数料もかかりません。

IPOの取り扱い数が多いのは、SBI証券が1番多く、二番目にマネックス証券、三番目にカブドットコム証券と松井証券が来ます。

IPO狙いの場合、この4つのネット証券を抑えておくのが基本です。おまけに楽天証券を入れるくらいです。

松井証券は70%完全平等抽選の証券会社です。松井証券に分配されたIPOの配分のうち7割が平等な抽選に回されます。

松井証券のIPOは需要申告の申し込みをした後に、購入申込をして、抽選になります。他の証券会社なら1回の申し込みで良いのに比べて、松井証券の場合2回申し込む必要があります。(松井証券でも購入申込だけでも大丈夫ですが、当選悪率が下がります)

松井証券のIPOは若干手間ですが、他のネット証券と比べて資金の拘束時間が一番短いです。他のネット証券だと購入申込をした時点で、購入予定額の資金が拘束されますが、松井証券なら購入申込の最終日に購入予定額の資金があれば問題ありません。購入申込期間最終日に抽選が行われます。

単元未満株の取引と売買手数料

松井証券は単元未満株の購入はできませんが、売却はできます。

約定代金×0.6%、最低手数料なし

SBI証券やマネックス証券などは単元未満株の売買手数料は約定代金の0.5%ですが、SBI証券なら最低手数料50円、マネックス証券だと最低手数料48円です。

松井証券は0.6%と少し高いですが、最低手数料はありません。

松井証券のその他の取引

松井証券では上記の取引の他に、米ドルMMF(外貨預金のようなもの)、先物取引オプション取引、ロスカット口座、一日先物取引などがあります。

米ドルMMFは年率0.3%くらいの利回り(時期によって大幅に変わる)ですが、管理報酬等の手数料が年率0.6%前後控除されます。つまり、もともとは0.9%くらいの利回りが管理報酬で激減します。さらに、為替手数料でざっくり米ドルMMFの購入時と売却時に手数料が0.2%くらい持って行かれます。

なんのための資産運用なのかさっぱりわからないので、米ドルMMFは無視した方がいいです。

先物取引オプション取引、ロスカット口座、一日先物取引は初心者向けではないので、ここでは無視します。サイトのコンテンツが充実して、余裕ができたら先物取引のコンテンツを作ろうと思います。基本的に先物取引やロスカット口座は気にしなくて良いです。

松井証券の口座開設にかかる時間と開設の仕方

松井証券の口座開設は簡単ですが、他のネット証券と比べると2日ほど手続きに時間がかります。

他のネット証券の場合、マイナンバーや免許証などの本人確認書類をインターネットでアップロードすることで、最短3日ほどで取引できるようになりますが、松井証券の場合は、本人確認書類のコピーを郵送するので、他のネット証券と比べて少し時間がかかります。

松井証券の口座開設に必要なもの

通知カードまたはマイナンバーカード(個人番号カード)のコピー

写真付きの本人確認書類、運転免許証または住民基本台帳カードがある場合はどちらかのコピー。写真付きの本人確認書類がない場合は、健康保険証、印鑑登録証明書、住民票のうち2点のコピーが必要になります。

松井証券の口座開設の仕方

松井証券のホームページへ行き、個人口座開設の申し込みをする

ケース1) 自宅にプリンターがある場合
自宅にプリンターがあれば、そのプリンターを使って開設の申請書類を印刷する。通知カードまたはマイナンバーカードのコピーと、本人確認書類のコピーをとって、申請書類にコピーを同封して、松井証券へ郵送する。

ケース2) 自宅にプリンターがない場合
松井証券から申請書類が届くので、それを待つ。松井証券から申請書類が届いたら、通知カードまたはマイナンバーカードのコピーと、本人確認書類のコピーをとって、申請書類にコピーを同封して、松井証券へ郵送する。

口座開設のお知らせが郵送で届く。その知らせに記載されている会員ID、会員パスワードを使ってログインして、取引開始です!

松井証券の口座開設の仕方 ←実際に松井証券の口座を開設したときのやり方を記載したページです。マイナンバー施行前の口座開設なので、今の口座開設のやり方とは違いますが、少しだけ参考程度にはなるかと思います。

松井証券の自分の口座への入金方法・出金方法、その手数料

松井証券の口座を開設した後に、株を買うために自分の口座にお金が入れる必要があります。松井証券の場合、自分の口座への入金方法は2つあります。一つはインターネットバンキング(ネットリンク入金サービス)で手数料無料で入金する方法、もう一つは普通の銀行振込で100円から400円くらいの振込手数料を支払って入金する方法です。

松井証券の自分の口座から出金したい場合は、自分の銀行口座を登録して出金依頼するだけです。難しいことは特にありません。翌営業日以降の出金の場合は、出金手数料も無料です。当日中などの即時で出金したい場合は手数料が300円かかります。

1. ネットリンク入金サービスで入金(無料)

インターネットバンキングを利用したことがある場合は、インターネットバンキングですぐに松井証券の口座へ入金することができます。入金手数料も無料です。

各ネット証券ごとに呼び名が異なりますが、インターネットバンキングで松井証券の口座へ入金することを、松井証券ではネットリンク入金サービスと呼んでいます。

ネットリンク入金サービスを利用できる銀行
ゆうちょ銀行、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、ジャパンネット銀行、セブン銀行、ソニー銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、じぶん銀行、スルガ銀行、京都銀行、近畿大阪銀行

松井証券はネット証券の中でもインターネットバンキングで入金できる銀行の数は最多です。

扱い慣れた銀行があれば、それを使ってもいいのですが、基本的には楽天銀行を使うことをおすすめします。楽天銀行の場合、楽天証券の口座を開くと、楽天銀行の普通預金の利息が0.1%になります。この利息はかなりお得です。

今時の普通預金の利息は0.001%、定期預金でも0.01%です。楽天銀行なら普通預金で0.1%にすることができます。とりあえず株の資金は楽天銀行に集めて、必要に応じてインターネットバンキングでネット証券へ入金するのが一番です。

下記で実際に松井証券のネットリンク入金サービスを使って楽天銀行から手数料無料で入金してみました。

松井証券の口座に手数料無料で入金する方法(ネットリンク入金)

2. 銀行振込で入金する(振込手数料100円〜400円)

今までインターネットバンキングを使ったことがない場合、一番簡単で手っ取り早いのが銀行振込で松井証券の自分の口座へ入金することです。

振込手数料が108円(税込)から432円(税込)くらいかかりますが、すぐに取引を始めたい場合におすすめの方法です。

松井証券はみずほ、三菱東京UFJ、りそな、三井住友銀行に振込口座があるので、そこへ振り込めば自分の松井証券の口座に入金されます。例えば三井住友銀行に口座を持っている場合、三井住友銀行のキャシュカードを使ってATMで振込をすれば108円(税込)の振込手数料で振り込むことができます。

おすすめネット証券ランキング

No.1 SBI証券

SBI証券はネッット証券最大手です。株の売買手数料は最安値水準で、投資信託の数も多くお得なポイント還元もあります。夜中でも株の売買ができるPTS市場で取引できたり、米国株の売買手数料も最安値水準です。IPOの取扱い銘柄もネット証券で最多です。株の売買をする場合、とりあえずSBI証券で始めるのが一番です。

公式サイト → SBI証券

SBI証券の評価と他の証券会社との比較、SBI証券の始め方の詳細


No.2 楽天証券

たいていのことはSBI証券を使えばいいのですが、楽天証券に口座を作っておくと楽天銀行の普通預金の利率が0.1%になります。

普通預金の利率は普通0.001%なので100倍です。金利を0.1%にするために、楽天証券の口座を作ることをおすすめします。

楽天証券の評価と他の証券会社との比較、楽天証券の始め方の詳細


No.3 マネックス証券

マネックス証券は50万円以上の株の売買は手数料が高いので、国内株の売買はおすすめではありませんが、NISA口座で外国株を売買する場合に一番おすすめです。

マネックス証券だとNISA口座での外国株の売買手数料が無料になります。

マネックス証券の評価と他の証券会社との比較、マネックス証券の始め方の詳細


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